【NISAの注意点】知らないと損する新NISAのデメリットと5つのリスク

NISAの基礎

「NISAって、本当にお得なことばかりなの?」「もしかして、何か落とし穴があるんじゃないの?」

メリットをたくさん聞けば聞くほど、そんな不安が頭をよぎるのは当然のことです。

ご安心ください。この記事では、NISAの「良いところ」だけではなく、事前に知っておくべきデメリットリスクについて、包み隠さず正直に、そして分かりやすく解説します。

結論から言うと、これらの注意点を正しく理解し、対策さえすれば、NISAは決して怖いものではありません。むしろ、リスクを知ることで、あなたは他の初心者よりも一歩先を行く、賢い投資家になることができるのです。

この記事のポイント

NISAの最大のデメリットは、他の投資の利益と損失を合算(損益通算)できないことです。

そして、投資である以上、銀行預金と違って元本割れ(投資したお金より減ってしまう)のリスクは必ず存在します。

しかし、これらの注意点は「長期・積立・分散」という投資の基本を守ることで、十分にコントロールすることが可能です。

まずは知っておきたい!新NISAの2つのデメリット

デメリット① 損益通算・繰越控除ができない

少し専門用語が出てきましたが、これはNISAの最大の注意点なので、ゆっくり理解しましょう。

通常、株や投資信託の取引では、A口座で出た利益と、B口座で出た損失を合算して、税金の計算をすることができます。これを「損益通算」と言います。

しかし、NISA口座で出た損失は「なかったこと」として扱われるため、他の課税口座(普通の証券口座)で出た利益と合算して、税金を安くすることができないのです。

デメリット② iDeCoのような所得控除はない

これは以前の記事でも触れましたが、iDeCoは毎月の掛金が「所得控除」の対象となり、年末調整で税金が戻ってくるという強力な節税メリットがあります。

NISAには、この掛金に対する節税効果はありません。NISAの節税効果は、あくまで「運用して得た利益」が非課税になる点だけ、と覚えておきましょう。

初心者が知るべき5つのリスクとその対策

リスク① 元本割れのリスク

最も基本的なリスクです。NISAは投資なので、銀行の預金とは違い、購入した金融商品の価格が変動します。世界的な経済危機などが起きた場合、あなたが投資した金額よりも資産の価値が減ってしまう「元本割れ」の可能性は常にあります。

💡 対策:長期的な視点でコツコツ続ける

経済は長期的には成長を繰り返してきました。価格が下がった時も慌てて売らずに積立を続けることで、むしろ安くたくさん買うことができ、将来価格が戻った時に大きなリターンを期待できます。

リスク② 為替変動のリスク

「全世界株式」や「S&P500」など、海外の資産に投資する場合、この為替変動リスクが伴います。例えば、あなたが投資した米国株の価値がドル建てで上がっていても、その間に「円高」が進んでしまうと、日本円に換算した時に利益が減ってしまう、あるいは損失が出てしまうことがあります。

💡 対策:為替も長期で考え、気にしすぎない

為替の動きを正確に予測することはプロでも不可能です。為替も長期で見れば上がったり下がったりを繰り返すので、短期的な変動は気にせず、淡々と積立を続けるのが最善の策です。

リスク③ 短期売買には向かないリスク

NISAは、短期的な価格の上下を狙って利益を出す「デイトレード」のような手法には向いていません。非課税枠に限りがあることや、損益通算ができないデメリットを考えると、NISAの恩恵を最大限に受けるには、腰を据えた長期投資が前提となります。

💡 対策:「ほったらかし」を基本にする

一度積立設定をしたら、あとはアプリを毎日開いたりせず、気長に「ほったらかして」おきましょう。頻繁に売買しないことが、NISAでの成功の秘訣です。

リスク④ 機会損失のリスク(始めないリスク)

これは、投資を「始めないこと」によって生じるリスクです。もし物価が年2%上昇する「インフレ」が続けば、銀行に預けているお金の価値は、実質的に毎年2%ずつ減っていくことになります。何もしないことが、資産を目減りさせるリスクになり得るのです。

💡 対策:少額からでも、一日でも早く始める

インフレから資産を守るためにも、少額からでもNISAを始めて、お金にも働いてもらうことが重要です。早く始めるほど、時間を味方につけることができます。

リスク⑤ 怖くなって「やめてしまう」リスク

実は、これが初心者にとって最大のリスクです。暴落が起きて資産が大きく減った時に、怖くなってすべてを売却してしまう「狼狽(ろうばい)売り」。これをしてしまうと、損失が確定するだけでなく、その後の市場の回復を取り逃がすことになり、資産を増やすチャンスを永遠に失ってしまいます。

💡 対策:「暴落はバーゲンセール」と心得る

価格が下がっている時は、同じ金額でより多くの株数を買える「絶好の買い場」です。暴落は必ず起きるものと覚悟し、「むしろチャンスだ」と考えられるようになれば、あなたはもう初心者ではありません。

まとめ:リスクを正しく理解して、賢い投資家になろう

ここまでNISAのデメリットやリスクについてお話してきましたが、決してあなたを怖がらせたいわけではありません。

自転車に初めて乗る時、転ぶリスクを知っているからこそ、ヘルメットをかぶったり、スピードを出しすぎないようにしますよね。投資もそれと同じです。

リスクを知り、「長期・積立・分散」という基本のヘルメットをしっかりかぶることで、NISAはあなたの資産を未来へ運んでくれる、最高の乗り物になります。

そのための最初のステップは、信頼できるパートナーとなる証券会社を選ぶことです。

リスク対策の基本となる「長期・分散」投資を始めるなら、まずは口座開設から!

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